こころのメッセージ

　うつ病は心の風邪（カゼ）と言われています。一生の間に6～15％の人がうつ病になるとの報告があり、いつでも誰でもかかる可能性があり、非常に身近な病気であると言えます。しかし、風邪と同じく、早めに気づいて休養をとり治療を受けると早く回復しますが、無理を続けると風邪から肺炎になるのと同じように、うつ病も重症化、慢性化して、最悪の場合は自殺という不幸な結果を招くことがあります。

　うつ病は心身のエネルギーが乏しくなった状態です。抑うつ気分や不安感、興味や関心・意欲の低下などの精神症状のほか、不眠、倦怠感、頭重感、食欲低下などの身体症状も出現します。

　うつ病チェックのための質問票はいくつか開発されていますが、いずれも有料で著作権の問題がありますので、ここでは精神科疾患簡易構造化面接法（M.I.N.I.）の診断基準に基づいたチェックリストを表1に示します。

　最近、不眠や倦怠感、肩こりなどの体調不良、意欲や気力の低下、楽しくないといった症状があれば、自分でチェックしてみて下さい。あるいは周囲の人で気になる人がいたらチェックを勧めて下さい。

　うつ病が疑われたら、早めに精神保健福祉センターやかかりつけ医、精神科、心療内科などの専門医に相談して下さい。治療により多くのケースがよくなります。

最近、特にこの2週間のあなたの気分についてお尋ねします。

※判断のポイント：質問1、2のうちの少なくとも1つを含めて、合計5つ以上「はい」があれば、うつ病の可能性が非常に高いと言えます。
※この条件を満たさなくても「はい」の数が多ければ、それだけうつ病の可能性が高くなると考えられます。